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親友の死

親友の水沼ひでお、通称「水やん」が亡くなりました。
奥さんのあっちゃんも一緒です。
水やんは一昨日の夜、あっちゃんはその二日前に、
南米ボリビアのラパスで亡くなりました。


水やんは2010年2月から夫婦で世界一周の旅に出ていました。
水やん夫婦の送別会をやった次の日に俊次朗が生まれたのでよく覚えています。
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僕らの歳で仕事を辞めて夫婦で世界一周旅行に出るっていうのはなかなか出来る決断じゃありません。

20代でやるのとは決断の重さが違うと思います。


夫婦で二人の夢のために、
その決断をし旅立っていきました。


二人は「タビロック」というブログを立ち上げ、
旅の様子や世界中の生の情報を日々アップしてくれていました。

FBも始めて、どんな時でも二人の情報がインターネット上で分かり、
コメントを通じてやり取りが出来ていたので、
世界中どこにいてもすぐそばにいるようでした。
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正直「かっこいいなーー!!」って思っていました。

水やんの口癖は
「太朗、俺たち今でも青春まっただ中だよね!!」

夢や情熱を失った時に人は老いるもの、
僕も水やんから夢と情熱をもらい、
どれだけ刺激になりどれだけ勇気をもらったでしょうか。


俺もやってやる!!

いつもそんな気持ちをもらっていました。

僕たち仲間はすごく珍しい仲間で、
高校時代からずーーっとつるんでいます。
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だいたい大学に行くとそこで友達が出来て
社会人になったらそこで仲間が出来て
大人になったら大人になってからの付き合いや知り合いが出来てゆくものだと思うんですが
僕たちはどの時代もずーっと同じ仲間でつるんでいました。
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すみません今ボロボロ泣きながら書いてます


高校時代は毎日一緒にいましたが、
当然大学いったり社会人になってからは
会う頻度や集まる頻度は減りましたが、
それでもやっぱり帰る所があるように、この仲間で集まる時が楽しかった。

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それは馬鹿な話や昔話に花が咲く事もあるけど、
なにより夢や想いを本気で話せる仲間だったからだと思う。
俺はこれがしたい、
これをやってみたい、
そんな挑戦や夢をみんなで応援してたし、
それが刺激になってまた誰かが新しい挑戦をしてた。

もちろんそれが仕事の夢の仲間もいるが
水やんの夢と挑戦はこの世界一周の旅だった。

旅を続けていく中でどんどん色んな経験をして
世界中の色んなものを見て聞いて触れて体験して、
どんどんたくましく成長していく水やん夫婦の姿がそこにあった。


同時に、帰ってきたらこれを一緒にやりたいとかあれこれを始めて見たいとか、
色んな事考えてワクワクしてた。

まぁ帰ってきたら話そう、
と思ってみずやんには話してなかった。

当初1年間の旅の予定がどんどん長引き、
いつになっても帰ってこない。

昨日仲間が教えてくれたけど、
「今帰ったら絶対に後悔する。まだ行ってない所ややってない事があって、今帰ったらまた戻りたくなるから納得するまで全部やって、全部終わったら帰る」
そう言ってたらしい。

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そしてそれが全部終わり
今月10/20に帰国する予定だった。


ところが僕らのところに入ってきたのは
「妻のあっちゃんが亡くなりました。ひでお君も危篤状態」
という情報。
その二日後水やんも亡くなった。
一昨日の夜でした。

二人の最後の写真
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エチオピアでの写真です。


アフリカでマラリアに感染し、南米のボリビア、ラパスで発症。
高度3500mのラパスでは高山病になる旅行者が多く、
二人も高山病だと思っていました。

FBにあるあっちゃん最後の書き込みです。
亡くなる前日でした。

「ラパス1泊の予定が、今日で7泊目デス。。熱が40℃をいったりきたりで全然さがんないの(T_T) 息も苦しいし、病院の薬はなかなか効かニャイし。吐き気どめ飲んでも、全部もどしちゃうから、4日くらいおなかカラッポな感じだし、体力もなくなってるのか、足もフラフラでホテルのトイレに行くのも大仕事。。外になんて出れなくなってしまいました( ;´Д`) ひーくんのほうがちょっと回復したり、でも悪化したり。看病する人がいないってのも、つらいねェ(>_<)

みんな、高山病とかこんなに大変だったのぅぅ!?!?
うちらもう耐えられませんっッ(T_T)
ごめんね、ぐちでした。」

あっちゃんはホテルのトイレで亡くなりました。


つらかったんだね、
何も助けてあげられなくて本当に切ない。

水やんは病院に搬送されベットでなくなりました。


本当に仲のいい夫婦で、
付き合っている時からも「ケンカした事ないよ〜」という二人でした。

すごく不謹慎な言い方かもしれないけど、
どっちか片方残ったらそれは生き地獄だったと思う。
あれだけ仲のいい二人だったからきっと天国でも仲良く旅の続きを楽しんでいるだろう。

きっとそうだと思う。


そして今日タビロックのブログを見てみた。
世界中からものすごい数のコメントが。
ツイッターでもFBでもすごいコメントが来てる。

いつも「ブログランキングで1位をとりたい」と言っていた水やん、
50万アクセスを突破し今日1位になった。

最後の最後で夢を全部叶えた。

そして俺は知りました。
こんなに多くの人たちから愛され
こんなに多くの人たちに夢と希望と元気を与えていたんだって。

コメント全部読んだけど本当にすごい。

果たして自分が今死んだらこんなに多くの人が自分の死を悲しむだろうか、
こんなに多くの人に感謝されるだろうか、
こんなに多くのファンがいるだろうか、


水やんすげぇ!!



ホントにかっこいいよ。

水やんマジでかっこいい人生だった!
って俺は自信を持って言える。
そしてこんな仲間がいた事を心底誇りに思う。
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旅立つ前、僕が撮った二人の最後の写真
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本当に最高の夫婦だった。

どうか天国で二人、
旅の続きを楽しんでください。


俺は俺にできることを、本気でやって生きていきます。

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葬儀、供養が終わった後、
この二人のタビロックを本にして出版します。

もちろん収益は全部遺族に寄贈します。


この二人の生きた証を残してみせます。
俺挑戦してみるよ


最高に輝いていた人生だったよ、水やん。

短い人生だったかもしれないけど、
最高に輝いてた!!

今までありがとう。
たくさんの感動と勇気をありがとう!!

俺も挑戦する人生を選択します!!
どうか安らかに。。。


「誰かのために力になれるよ」

「タビロック」



追伸
水やんとあっちゃんの遺体が後日日本に帰ってきます。
遺体の状態でお葬式は出来ない場合もありますが、
お別れ式は必ずやります。
これを見た水やんを知る人、
ぜひ最後のお別れにきてあげてください。
日にちは追ってこのブログで告知します。


たろう
by hinomaru-studio | 2011-10-10 20:21 | ダイアリー